私が初めての一眼レフカメラ(ミラーレスのSONY α6000)を買ったのは、独立して半年ほどが過ぎた2016年12月のこと。
前職の時は広報室内に社員カメラマンがいて、さらに一線で活躍されているカメラマンさんに外注する機会も時々あったりして、それに甘えてしまい自分で仕事のための写真を撮ることは全くありませんでした。
毎日のように建築写真の画像補正はやっていたものの、恥ずかしい話ですがカメラについての知識は全然ありませんでした。
そんな状態だったので独立してからもしばらくは撮影の必要がある時はカメラマンさんにお願いしていました。でも、ある時から「このままカメラマンさん頼りでやっていくのはまずいかも・・・」という予感が働き出し、意を決してSONYのミラーレス一眼レフα6000と、単焦点レンズ(カールツァイスの24mm F1.8)を購入しました。
24mmの単焦点レンズ(センサーがAPS-Cなのでフルサイズ換算だと36mm)を購入した理由は、自分なりに情報収集した結果、「どうやらレンズはいいやつを買っておいた方がいいらしい(安いものを買うとすぐに換えたくなるらしいから)」という単純というか今思うとほとんど何も考えていない理由からです。画角についてもちょっとは考えたのですが、所詮ちゃんと使ったことがない人間が頭の中で考えたことでした。
この2つとアクセサリー類で占めて14万円ほどの出費。それまでカメラはコンデジしか使った事がなかった自分にとっては、清水の舞台からダイビングする気持ちでした。
SONYにした理由は、「サラリーマン根性を捨てて独立マインドを育てるのに良さそう」と思ってとり始めた高城剛氏の有料メルマガに「これから一眼の世界はSONYのミラーレスが席巻する」と書いてあったからです。(これはその通りだと思います。SONYのミラーレス一眼は縮小するカメラ市場の中、特に海外でシェアをどんどん伸ばしているようです。正直ユーザビリティはいまいちですが、新しいことにどんどんチャレンジしている今のSONYの姿勢は大好きです。状況的には、王者の地位に甘んじて、技術的に完成されているがゆえに新しいことがしにくい「一眼レフ」の世界にとどまり続けるCanonと、その隙に乗じて「ミラーレス一眼」という技術的な工夫の余地がまだまだ残っているジャンルで快進撃を続けるSONYといった感じでしょうか)
そしてある仕事の機会にその組み合わせで撮影してみたのですが、当然のことながらフルサイズ換算36mmのレンズ1つだけでは全く現場に対応できないことを思い知りました。その時のクライアントさん(シンケン時代の元同僚)が一眼レフとレンズを一式持ってきてくれていたので、その場は無事にしのぐことが出来ました。
それで、その撮影の翌日には標準ズームのカールツァイスE16-70mm F4と広角ズームのSONY 10-18mm F4をポチっとな。
建築写真を撮るためにはどちらも無いとお話にならないことが分かったので、購入したのは必然の成り行きだったのですが、「やっぱカメラはお金かかるなあ」とここで思い知りました。単焦点なんか買うんじゃなかったと少し後悔したりもしました。(明るいレンズと暗いレンズの違いも勉強になったし、とてもいいレンズなので今は後悔してません!)
α6000は5〜6万円で買えることを考えると、入門用としてはとてもいいカメラだったと思います。実際、無かったらということは考えられないくらい仕事で使いました。
でも、やっぱり使っていく中で様々な不満が出てきました。特に大きかったのは以下の2つ。
◉室内などちょっと暗いところでの撮影でノイズが盛大に出る時がある。
◉夏場に動画を撮影すると熱暴走が起きて動かなくなることがあり、しばらく冷やさないと使えない。
どちらもかなり困ります。それで今後のことを考えて、もうちょっといいカメラが欲しくなってきました。
プロカメラマン御用達のCanon 5D(たしかmark2でした)を持つ方と一緒に室内で撮影し、撮ったものを後で見せてもらった時、「この画質はどう頑張ってもα6000では無理だ。やっぱり次はフルサイズ!!」と思ったこともあり、ネットで情報収集しまくって「次はこれだ!」と決めたのは、手ぶれ補正がついていて中古なら10万くらいで買えるSONY α7IIと、SONYのフルサイズミラーレスの標準ズームFE 24-70mm F2.8 GMの組み合わせ。レンズの方はSONYがかなり気合入れて開発しているG Masterの標準ズームです。(お値段の方も相当気合入ってます・・・)
α6000を買った時と同じく、何年かおきに買い換える事になりそうなボディは安く済ませ、その分ずっと使えるいいレンズに投資する作戦です。広角まで買うとさらに値段がえらいことになってしまうので、そちらはしばらくα6000で済ませようと考えました。(実はもう1人と共有する予定なので、2台あった方が何かと便利なのです)
SONYのフルサイズを前提に考えていたので、ほとんどそれで決めていたのですが、ある時、ふとAPS-Cの最新機であるα6500のことが気になりました。よく考えるとFUJIのAPS-Cミラーレスで仕事しているカメラマンさんを知っています。
それでまたネットで調べまくってみると、α6500は手ぶれ補正がついていて暗所にも結構強く、動画も実際に現場で使うプロもいるそうです。熱暴走の問題もかなり改善されているとのこと。
ということで熟慮を重ねた末、ついに購入に至ったα6500。
それにしても最初にα6000を買った頃と比べると、仕事に必要な投資とはいえ、完全にカメラに対する金銭感覚が変わってしまったことを痛感します(笑)。
α6500にしたので13万円ほどの出費で済みましたが、α7IIを買っていたらレンズやその他もろもろ含めるとおそらく35万円以上!(汗)
しかもすでに時代遅れ感のあるα7IIを買ってたら、すぐにα7RIIかα7RIIIのことを考え始めそうな気がします。
よく「レンズ沼」と言いますが、まさにカメラの世界は「沼」です。今となってはフルサイズの「沼」には当分足を踏み入れたくありません。
なんせボディだけでなくレンズがまたお高いので本気になりだすと洒落にならない世界です。
それで肝心のα6500。
まだほんの少ししか触れていませんが、とってもいい感じです!!!